ハウルの動く城

ハウルを見ました。初見です。長文ですが感想をアップします。
私のアニメ感想ボードからの転載です。感想ボードへのリンクだけでも良かったのですが、一応今回は全文掲載します。

感想ボードはRSSがないのが痛いなあ(^^;)でももう記事が多くてブログに移植するのも大変すぎるし(^^;)

以下、感想です。

昨夜の日テレの放送が初見でした。公開からもう2年も経ってたのか、と言いたいところですが、このところ尋常ではない数のテレビアニメを見ているので結構前に感じますね(^^;)

見終わっての率直な感想は、まあまあでした(^^;)なんというかそれなりに楽しく見れたし、いろんな凝った設定もあったんですけど、なんとなく見ていて退屈だったですね。見ていて先がそんなに気にならないというか、このキャラたちはこの先なるようになるんだろうなあと思いながら見てた感じです。
なんで自分がそう思うか考えたのですが、その前に、作画と美術、美術の設定はまた凄かったです。なんでそこまでと思うくらい美術の設定が凝っていて、小物の山やら装飾やら絵を描くほうからするとめまいするほど線が多かったです。美術自体も大変綺麗でした。

作画もやっぱり凄かったですね。独特なぬめり感のある特徴的な動きが見られて凄いとしか言いようがないです。
部分的には、ソフィが動く城に乗ったあとしばらくがえらいうまかったです。あのあたりの原画は誰だろう?
空襲で街に爆撃されるあたり、爆発の作画が良かったです。煙や破片の飛び散り方が良かったですね。ソフィがかばわれて壁に押しつけられるところで、手前に煙の尾を引く破片がバウンドするところなど幻魔の金田さんみたいでした(^^;)
荒地の魔女がショボくなって仲間になってタバコを吸っている場面の煙が良かったです。フライパンから登る煙もやたらに格好良かったですね(^^;)
他にも色々なメカアクションもとにかく手描きがたくさん見れるのが嬉しいですね。まあもうちょっとまとまった長いシーンでアクション作画が見たかったですね。ハウルのバトルとかもちょこちょこと細切れだったので。

それと、城に乗ってソフィが窓の外を見ると左手に凄く深い谷底の川が見えるカットは凄い奥行き感でした。そのあとのハイジのOPみたいな雪山の連峰が遠くに見える草原のあたり、とにかく画面を広く見せるレイアウト能力がほんとに凄かったです。あの辺はまさにレイアウトの見せ場という感じです。宮崎さんの希有な才能としか言いようがありません(^^;)

お話のほうですが、私は宮崎作品を見ているといつも思うのですが、キャラクターの行動が今ひとつピンと来ないんですよね。私とは考え方がかなり違うんでしょうね(^^;)今回は、まあわかるんだけどなんでそうなるんだろうというか(^^;)

ソフィは、そもそもさえない帽子屋の女の子で、派手な妹やお母さんとあまりなじめず地味に生きていたようです。なじめずとか、そう言い切れるまでの具体的な描写はなかったと思いますが、おそらくそういうことでしょう。

それが、たぶんですがハウルと関わってしまったために荒れ地の魔女におばあさんになる呪いをかけられてしまいました。ごく普通に考えたら、女の子がしわしわのおばあさんにされるなんていうことは絶対に認めたくないことであり、おろおろして、泣いて、なんとか元に戻る方法はないかと必死に悩みうろたえると思います。
ところが、このヒロインは意外にもさほどのショックの描写もなく、おばあさんの体はあまり動かないな、とかむしろ客観的に見れる余裕があるほど冷静でした(^^;)その後、不思議なことがどんどん襲ってきても、動く城に乗っても、むしろ好奇心旺盛でえらく肝の座った人でした。粗暴で豪快ですらありました(^^;)

これは、つまりそれほど元々の帽子屋の生活や地味な自分自身に執着心がなく、むしろそこから脱出したかった、ほとんど別人のおばあさんになったことでですっきり頭を切り換えられて違う人間として生きられた、変身願望が充足された、そういった感じの開放感を感じました。これもそれほど明確な描写はなかったと思うのですが、そう解釈するのが自然かなという感じです。

逆にいうと、物語のとっかかりでおばあさんにされてしまった女の子がなんとか元に戻りたい、視聴者からすると元に戻してあげて欲しいと思えれば先がどうなるんだろうと気になって見れたと思うんですけど、これ別に戻らなくてもいいんじゃないかと思ってしまいますし、実際ソフィは元の生活より今のほうが気に入っていると拒絶しました。荒地の魔女もなんとなく仲間になってしまいました。

つまりおばあさんにされる呪いは単なる冒険の始まりのきっかけにしか過ぎなかったわけですが、それならば最初に冒険譚が始まるわくわく感があったかというと、少なくとも私は同情の気持ちから入ってしまったので、あれ?これってもしかして違うの?とだんだんずれてくる感覚と、おばあさんにされても動じてないソフィは、行動力もあるし今後何があっても別に大丈夫なんじゃないのという一種の安心感が生まれてしまいました。

それに気づいたあたりから、他にこれといった作品の終着点の想像が私は持てなかったので、まあもうこの話はなるようになるだろうなという感じになってしまった気がします。ハウルやカカシ君や火の悪魔など個別のキャラの魅力は感じましたけど、この話どうなるんだろうというぐいぐい引っ張られるような感覚はほとんどなかったですね。

後半になってソフィとハウルが恋愛関係になり、本来は怪物であるハウルを受け入れるかという美女と野獣みたいなとこもありましたけど、それも物語の柱と言えるほど濃い描写ではなかったように思います。どこかともなく飛び出していっては大ケガしたり引きこもったりするハウルを心配するソフィの気持ちは結構伝わってきました。でもその後も含めて大恋愛物語だったかというと、少なくとも私はそんなことなかったです(^^;)

あとは戦争の描写とか権力と正義の話とかいろんな要素が入っていましたが、どれもそこそこの突っ込み具合でごった煮感がある話?(^^;)個人的にはサリマンが最後にこんなばかげた戦争終わらせましょうというのは余計だったように思います(^^;)なんかもっと自分的正義に固執している権力側のおばさんという感じだったし、そんな簡単に戦争が終わらせられるなら苦労しないし、いかにも途中なのを強引に終わらせた感じがしちゃいました。

ラスト近くは他にも色々無理があったような(^^;)ここはハウルの少年時代だわ、とか状況理解力ありすぎ(^^;)というか時間がないので説明しましたという感じです。あの場面自体も描写不足すぎるというか、視聴者に解釈をゆだねる部分があったとしても、それでももう少し手順を追って欲しかったです。

ソフィは冷静で優しいところがあって私はどっちかというと好きでしたが、なんというか、原作のテイストと宮崎さんの好みがゴチャゴチャになってしまったキャラみたいな感じですね。元々の帽子屋のところから見ても本質的にはナーバスなところを持っていると思うのですが、途中かなりナウシカ顔負けくらいの勢いの勇気にあふれたヒロインになってました。ハウルを助けなきゃといって脇目もふらず行動するあたりはいかにも宮崎ヒロインらしい感じが。まあ千と千尋でもそうでしたけど(^^;)

私はこの作品はやっぱり小物描写とイマジネーションに尽きるのかなという感じです。ハウルや魔女達などもキャラの心理がどうこうというよりも、お伽話的な行動の見た目の面白さが際だってるというか。カカシ君がなぜか献身的で可愛かったですし、カルシファーが自分勝手でありつつ他人を気にしているような、どことなく憎めない面白いキャラでした。ハウルも引きこもりすぎるとスライム化したりとかかなり変なキャラでした。もう少し物語を引っ張る主役級キャラなのかなと勝手に想像していたのですが、役回り的には確かに重要でしたけど意外にその心の内が訴えかけてくるほどのことはなくて、ちょっと距離を置いた描写で変で格好いい人みたいな感じでしたね。ほとんどソフィ視点の物語進行だったと思います。

声優ですが、キムタク全然問題なかったですね(^^;)良かったです。アニメ声優っぽいしゃべり方とは違いますが、それぞれの場面のニュアンスは色々な変化をつけて芝居してました。あの声としゃべり方のおかげでハウルがちょっとからっとした感じのキャラになってたと思います。
荒地の魔女の美輪明宏もうまかったです。荒地の魔女も色々と変化していきますが、どんな場面でも芝居うますぎ(^^;)タレントとして出てくると私は美輪さん苦手なんですけど、この芝居聞かされるとやっぱこの人凄いなって感じ(^^;)
倍賞さんも声に懐の深い響きがあってソフィにはあってました。やっぱりアニメの声優ってかなり大げさに芝居してちょうど良いって聞きますがその感じはわかりますね。芝居はうまいと思うんですけどなんか抑揚が足りない感じが。聞いてて問題を感じるわけではないんですが、普段アニメ見まくっていると違和感がありますね。

宮崎さんの劇場用作品では私は一番好きなのが魔女宅で、次が千と千尋かナウシカかなあと思うんですが、ハウルこれ微妙だなあ(^^;)まあ千の方がイマジネーションの凄さという点では良かったですね。ナウシカも私はお話はそんなに面白いと思いませんが主に作画で好きなのでなかなか比べ難い(^^;)まあそのあたりの上位グループかも(^^;)意外にも(^^;)
ちなみにですがその下の順番はカリ城、ラピュタ、トトロ、紅の豚、もののけ姫です。もののけ姫は混沌としすぎてて主旨もよく見えなくて私は退屈だったなあ(^^;)
宮崎さんで私が好きな仕事はハイジのレイアウト、未来少年コナン、赤毛のアンの6話までです(^^;)基本的に計算というより感覚でモノ作る人というイメージなので、あまり思慮深さとか計算し尽くされた構成とかは期待しないですね(^^;)レイアウト能力と作画力が飛び抜けた最高のアニメーターの一人だと思います。

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